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天売島

天売島

天売島は北海道の日本海に浮かぶ小さな島です。羽幌町の沖合に焼尻島と並んでいます。羽幌町から船で渡ると手前が焼尻島、奥が天売島です。

天売島はアイヌ語で「テウレ・シリ」と呼ばれていました。「シリ」は島という意味で隣りの焼尻島や利尻島では「尻」を当て字にして残っています。「テウレ」は松浦竹四郎の再航蝦夷日誌で「テウレ。名義魚の背腸(はらわた)の事なり」と書いていますが、他説もあって確定的なことは言えないようです(参照・山田秀三「北海道の地名」他)。

天売島には一周できる舗装道路が整備されていて、一周約12kmです。鍋の蓋を海に浮かべた様な形をしていて、最高所は184mあるので、自転車で走るときついと感じる坂道が多くあります。西と南の海岸は数十メートルの断崖絶壁が続いています。北から東にかけての海岸は平地となっていて、人もここに住んでいます。

日本有数の海鳥の繁殖地で、ウトウやウミネコが巨大なコロニーを作って子育てをしています。ほとんど人を恐れないので野鳥の雛を間近で見ることが出来ます。

天売島のもっとも良い季節は6月下旬です。ウトウやウミネコの雛がかえるのがこの季節で、また、エゾカンゾウを初めとした野の花(尾瀬や霧ヶ峰で見られる高山植物)が一番咲いているのがこの季節です。6月下旬の日本は梅雨前線に覆われて雨天が多いですが、北海道には梅雨はなく、最も青空が美しい季節でもあります。

天売島の地図

天売島の地図

天売港と連絡船

天売港と連絡船

羽幌港から天売島、焼尻島に自転車と共に渡るのにはフェリーを利用します。

船名「おろろん2」の総トン数は489t、全長は48.52mの小さな船です。航行速力は15ノット(約28km/h)とそれほど速い船ではありませんが、フェリー特有の情緒を楽しめます。

フェリーと高速船の運航は羽幌宴会フェリーが行っています。
http://www.haboro-enkai.com/

天売港と連絡船

フォールディングバイクや分解した自転車を輪行袋で持ち運んでいれば高速船で渡航することが出来ます。

総トン数149t、全長34.05mとフェリーよりも更に小さな船ですが、航行速力は25ノット(約46km/h)と10ノットほど高速です。客室は高速バスの様にシートが並んでいて快適に乗ることが出来ます。

天売港と連絡船

フェリーと高速船は北岸の天売港に入港します。
漁港を兼ねている小さな港です。乗船客のための待合室が一棟と、土産物屋と食堂が数軒並んでいます。
船が入港する時間には、宿から迎えの車が来てくれます。

旅館オロロン荘

旅館オロロン荘

天売島にはキャンプ場がありません。となりの焼尻島には無料のキャンプ場があるので、キャンプをしながらのツーリングでは、最終便で焼尻島に移動する必要があります。

天売島の旅館は民宿は、それほど数が多くはないのでシーズンなどには満杯になってしまう可能性があります。
また、連絡船の着く港から宿までは、短い距離ですが予約を入れた宿から迎えに来て貰った方が楽でしょう。

ここで紹介する旅館オロロン荘はとても居心地の良い宿で、料理もボリュームがあってしかも美味でした。二泊しています。
電話番号:01648-3-5529

旅館オロロン荘

オロロン荘の宿泊料金は1泊2日で6000円です。
オロロン荘の夕食のメニューは毛蟹半身とウニの刺身、カレイの煮付け。ナマコの酢の物の小鉢と貝の酢の物の小鉢が二つ。

観光地の民宿で1泊2日6000円の宿泊料金だと、このくらいの品数だと思いますが、オロロン荘はまだ料理があります。

旅館オロロン荘

プラス2000円でアワビとウニの刺身を追加することが出来ます。東京などで食べるウニと違って苦みが全くなく甘みが口の中に広がる大変に美味しいものです。

旅館オロロン荘

白身魚とホタテの貝柱と甘エビの刺身です。白身魚はソイの様です。甘エビはとても大きく通常の甘エビの倍近くあり、味も濃厚です。北海道の甘エビはどこで食べても美味しいのですがここの甘エビは更に美味しいです。他に数の子が付いています。

汁物はホタテの稚貝の味噌汁です。
ご飯のおかわりは無制限に近く、おひつが空になれば追加して貰えます。

赤岩頂上までの道

赤岩頂上までの道

天売島の民家は北岸から東岸の海沿いにあります。東岸の道路を市街から赤岩頂上に向かって進むと、海沿いの平坦な道から始まり、途中で急な坂を登ると赤岩頂上に至ります。

赤岩頂上までの道

東岸の道を通ると、左手に海を見ながら走ります。東岸の北端にある漁港を過ぎると民家は疎らとなり、人影を見かけることはほとんど無くなります。

赤岩頂上までの道

東の海岸は大きな丸い石が打ち上げられている浜です。ところどころ道から降りられる様になっていて、一部は島の海水浴場となっています。
沖にウミウが羽を休めている岩礁があります。

赤岩頂上までの道

岩礁の上のウミウは翼を半ば広げて乾かしているのか日光浴をしているのかの様な姿勢をとっています。
ウミウは面白い鳥で、群れで統一された様に魚を捕ります。見ていると漁業という言葉がぴたりとします。数十羽のウミウが右に左に動き回って魚を追い込み、逃げ場を失った魚が海面に飛び跳ねます。

赤岩頂上までの道

平坦な海沿いの道が終わって坂道となります。150mほどの標高差を一気に登るので、なかなか走りごたえのある坂です。

赤岩頂上までの道

赤岩頂上かさもう少し先まで登り坂です。

右に見える建物はウトウ観察者のためのトイレです。横に駐車場があります。

赤岩頂上までの道

赤岩頂上の灯台の周りには、ウトウの巣が多数あります。

赤岩頂上のウトウ

赤岩頂上のウトウ

赤岩頂上の灯台の周りには、ウトウの巣穴が無数に掘られています。天売島の観光パンフレットには30万羽のウトウが6月下旬から7月にかけて子育てをすると書かれています。

ウトウは早朝に巣から飛び立ち、日中をかけて日本海で小魚を捕ります。日が沈む時間になると海から巣に戻ってきます。

夕焼けに染まった空が徐々に暗くなって行くと、無数のウトウが飛び帰ってきます。

赤岩頂上のウトウ

無数の巣穴の中に、ウトウ観察用の展望台が幾つか設けられています。
巣穴の中には産毛に覆われたウトウの雛が隠れていますが、外からは見えません。
万一見えてしまうと、セグロオオカモメやウミネコの餌食となってしまいます。

赤岩頂上のウトウ

夕焼けに浮かぶ利尻島。
徐々に夕闇の帳が降りてきて暗くなると、ウトウが海から帰ってきます。

赤岩頂上のウトウ

空を覆うウトウの大群。
ウトウの子育ては、天売島では貴重な観光資源です。このため、旅館や民宿が合同で観察者向けのバスを夕方に出しています。

このほか、レンタルサイクルが港にあるので、事前に借りておくと、夕方、夕食後に、自転車でここまで来ることも出来ます。

道には街灯は全くなく、月明かりと星明かりだけが頼りなので、自転車で走るのにはライトは明るいものの必要があります。

赤岩頂上のウトウ

灯台の周りもウトウが飛びかっています。
元々は海際の崖の斜面に巣を掘っていたようですが、各地の繁殖地が巣作りに適さなくなった様で、天売島のここにウトウが集結してしまったために、海岸からやや中に入った灯台や道路の周りにもウトウの巣が作られています。

赤岩頂上のウトウ

ウトウの観察。
日本海に沈む夕日を見ながら、飛びかうウトウを眺めます。

赤岩頂上のウトウ

展望台。
崖に階段でつながっている展望台が幾つかあり、この展望台から利尻島が見られます。利尻島は天売島の北にあるので、南端の赤岩頂上からは見えないので、すこし海にせり出す必要があります。

赤岩頂上のウトウ

ウトウ。
水かきがある海鳥です。
歩くのが得意らしく、かなり速く駆け回ります。

赤岩頂上のウトウ

ウトウを刺激しない様に、懐中電灯で写真を撮影しています。

赤岩頂上のウトウ

ウトウは魚をくわえて走り回り、餌の横取りを狙うセグロオオカモメやウミネコを巧みに避けて巣穴に飛び込みます。

飛んでいる時からカモメに魚を狙うカモメが追いかけ、地上に降りてからも数羽のカモメがクチバシで魚を捕ろうとします。
アメリカンフットボールでタッチダウンを狙う選手のようです。

ウトウのかわしかたは巧みで、見ていると10羽に9羽はくわえている魚を捕られることは無いようですが、10羽に1羽は取られていました。

のど袋に入らない魚をくわえているので、魚を捕られたからと言って雛が何も食べられないと言うことにはならないと思うのですが、どうでしょう。

エゾカンゾウ(ゼンテイカ)の群生地

エゾカンゾウ(ゼンテイカ)の群生地

エゾカンゾウは別名ゼンテイカとも言い、ユリ科の花で、天売島の赤岩頂上から観音崎にかけての標高の高い所に咲いています。

良くニッコウキスゲと間違われますが、ニッコウキスゲと同種がエゾキスゲの別名であります。
ニッコウキスゲの花がレモン色の黄色なのに対して、エゾカンゾウの花はミカンのオレンジ色に近い色です。

どちらも朝花を開き、夕方に閉じます。

エゾカンゾウ(ゼンテイカ)の群生地

天売島の一番高い標高184m付近の道路を通るので、四囲を見渡すと遠景は海ばかり、近景はエゾカンゾウのオレンジ色の花が目に付きます。

エゾカンゾウ(ゼンテイカ)の群生地

道路脇から日本海に浮かぶ利尻岳を見ます。手前にはエゾカンゾウの花が広がります。高山植物の花と海の景色が一つの風景として見られるのは北海道ならではです。

観音崎のウミネコ

観音崎のウミネコ

観音崎の絶壁にウミネコが営巣をしています。6月下旬には雛がかえり、親鳥は子育てに余念がありません。

雛を育てていないウミネコはすることもないらしく、車道の上に群れてボーっとしています。
人を恐れない様で、よほど近くにまで行かないと飛び立ちません。傾斜のきつい道路なので、速度の乗った自転車では、ウミネコの予想よりも近づくのが速いらしく、何羽か飛び立つのが遅くて引きそうになりました。

観音崎のウミネコ

観音崎のウミネコの営巣地です。100m以上ある断崖絶壁で子育てをしています。
観音崎までは車道があるので、自転車を乗り入れられます。

観音崎のウミネコ

観音崎で見かけたウミネコの親子。
断崖絶壁で子育てをしているので、雛鳥を見かけることは珍しい様です。

観音崎のウミネコ

ウミネコの雛鳥。
灰色のヒョウ柄の羽毛に覆われていて、お世辞にも可愛いとは言えません。

天売港展望台

天売港展望台

天売港の南側の丘の上にある展望台です。
ほとんど樹木がなく、海に面した丘の上にあるので眺望はすばらしいです。

眼下に天売港、その先に焼尻島、北の果てに利尻島が見られます。

天売港展望台

展望台から見た天売港。

天売港展望台

海を挟んで見える焼尻島。

天売港展望台

雲をかぶる利尻島。

天売港展望台

展望台とほぼ同じ高さを飛ぶウミウの編隊とウミネコ。
飛ぶ鳥が目の前を横切ったり、飛んでいる鳥の背中をみたりするのは不思議な感覚です。

この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)を使用したものである(承認番号 平13総使、第533号)

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